楽天ニセセールの巻
楽天が優勝したらしい。パ・リーグで。野球のね。
楽天の1点リードで迎えた9回裏、1アウト2塁3塁と追い詰められ1打サヨナラの大ピンチという場面で、マウンドを託されたのは開幕から無傷の22連勝という奇跡の男、田中将大。150キロを超える気迫のストレート8球でみごと打者二人を三振にしとめ、球団史上初のリーグ優勝を自らの手で掴み取った。どうもそういうことのようだ。なんか漫画みたいな話だ。
しかし、楽天がライブドアとプロ野球新規参入を競ったのが確か2004年だったから、あれから9年。ついに楽天が優勝である。感慨深いではないか。ライブドアジェンキンスにならなくて本当に良かった。
そんな薄っぺらい感慨に半身浴みたいにして浸っていると、ふと楽天市場で何か盛大なセールのようなものをやっているのではないかと感づいた。こないだ巨人が優勝したときは三越でセールを開催したというニュースを見た。スーツが8000円みたいな。阪神ファンのおじさんも買いに来てた。
そうして私は、超がつくほど久しぶりに楽天市場のサイトを開いた。昔となにも変わってない。悪い意味だが。まるで渋谷のネオン街みたいなごちゃごちゃ感。一瞬にしてクリックする気が失せるが、右のサイドバーの一角に、かろうじてセール会場はこちらの文字を見つける。クリック。
謎の画面遷移を経て、ようやくセール品のランキングのようなページにたどり着く。どれどれ。どんなものがあるのかなと見ると、目玉であるはずの77%Off商品の1位は、みかん。半額商品の1位は、カステラ。いや、何なのって。いらないし。カステラとか普段買わないでしょ。なんで1位なの。2位はなにこれ。雑穀米?意味がわからない。
埒が明かないので、ジャンル別から進む。何にしようか。そうだ。腕時計が少し欲しかったのだった。77%offの商品のみ表示ボタンを押すと、いくつか出てくる。ただこれ、どれもこれも、有名ブランドのパクリデザインの時計をやたら高額に設定した定価から常に90%offで販売する微妙にいかがわしいビジネスモデルのメーカーの時計ばかり。全然優勝セール関係ない。これはあかん。
ということで、違う商品をと思って改めて物色。そうだIH専用のフライパンが欲しかったんだ。ということで移動。しかしいちいち商品ページを開くたびに品性の欠片も感じさせない配色の大量のバナー。うざい。実にうざい。
何とかかんとかして、ティファールのセットを発見。約半額とあるが、さっきの腕時計のようなケースもある。一応Amazonでも見てみようと思い見ると、これがまた、ほとんど同じ値段。むしろちょっとAmazonのほうが安いか?
従って、Amazonでフライパンを購入。
いや、何なの、楽天って、という話であった。