よそ行きの日記

日記です。オチなし。意味なし。待てど海路の日和なし。

日本橋七不思議

別に日記というわけでもないのだけど、前から気になっていたことがある。

日本橋の駅がコレドという商業施設と繋がっていて、私は通勤で毎朝8時前後にそこを通るわけなのだけど、その繋ぎ目のあたり、要するに駅っぽいあたりからコレドっぽい方に入ったところにベンチがあって、そこに毎日人が座っている。

彼らはいったい何をしているのか、という話である。

彼ら、と申し上げた。そう。複数なのだ。ベンチは2つほどあって、毎日誰かしらが必ず座っている。普通のサラリーマン風だ。で、今日はお盆でだいぶ人通りも少なかったのに、ちゃんといつも通り座っていたというわけ。今日はさすがに少なかったけど、多いときは5~6人。即ち、満席である。

毎日同じ人というわけではないと思うのだ。だって、満席だから。きっと諦めてるやつもいることだろう。あそこに座りたいのに。ああ、今日は満席かって。

私も通り過ぎる程度で、まさかまじまじと観察したりしないから、彼らがどの程度の時間、あそこに座っているのかは知らない。本を読んだり、スマフォを弄ったり。新聞を広げている人もいるし、目を瞑っている人もいるようだ。朝活にしてはどうも消極的で、見るからに、時間を持て余している。

不思議だと思いませんか。

朝の8時から、駅で時間を潰したい人が、なぜそんなにたくさんいるのか。

暇なら、家で寝てればいいじゃないかと思うのである。まあ、寝てなくても珈琲でも飲んでのんびりしていればいい。朝の8時に日本橋っていうと、それなりに早起きせねばならないと思うのだ。私の場合は6時に起きて、ようやくそこに辿りつているわけだし。なぜ早起きして、態々暇潰しのようなマネをするのか。

ある程度、特定の人が座っているというのなら、私も諦めがつく。特定の事情などいくらでも、どんなことでもあり得るからだ。リストラされたのに家族には言えず、いつも通り家を出て、あそこで時間を潰しているのかもしれない。戦争に行ったきり帰ってこない主人を、独りっきりで待ち続けているのかもしれない。世の中は広いので、そんな人が一人くらいいても特に驚くには値しない。しかし、5人も6人もいるわけがないのである。

つまり、朝の8時から日本橋駅で暇を持て余すクラスタ。そういう層がいるわけなのだ。意味が分からない。順を追って考えてみよう。

まあ目は覚めてしまうということなんだろう。まさかあそこで暇をつぶすために目覚ましまでセットすまい。

で、家を出る。ここが最初の問題だ。なぜ家を出るのか。人が家を出る理由。それは目的地があるからだ。どこへ行くのか。あそこのベンチが目的なのか。いや、きっと会社だと思うのだ。日本橋はオフィス街だし、彼らも背広を着ている。

で、電車に乗って、駅に着く。会社はきっと目前だろう。そこで、なぜあそこに座るのか。出社しろよという話である。家とも会社とも違う自分の時間みたいなやつだろうか。しかし、ぼーっとしたりスマフォいじったり、自分の時間の使い方間違えてないか。もしかして何か秘密の会合で、こちらにはわからない音波で何かを打ち合わせているのか?なんだそれ。虫か。

順を追って考えたが、結局何もわからなかった。

不思議である。やっぱり。